From a61340e6265576a01de913ef803295ee34a2204e Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: junmaed <147137778+junmaed@users.noreply.github.com> Date: Tue, 8 Oct 2024 11:10:34 +0900 Subject: [PATCH] Update index.md --- index.md | 1 + 1 file changed, 1 insertion(+) diff --git a/index.md b/index.md index 1ba00d5..09835fd 100644 --- a/index.md +++ b/index.md @@ -46,6 +46,7 @@ DLAP世話人: 橋本幸士(京都大)、富谷昭夫(東京女子大) 発表者:白崎 正人 氏(国立天文台/統計数理研究所)
場所(ハイブリッド):京都大学 理学部5号館 511号室
発表題目:宇宙大規模構造の深層学習生成モデル
+[講演スライド](https://drive.google.com/file/d/1Hr2aJuYBvwIR2WG1faza8P6QyqWf5KN6/view)
概要:宇宙大規模構造とは、宇宙の物質密度の空間分布に特徴的な網の目状の構造が見られることを指します。宇宙大規模構造の網の目の大きさは、典型的には1000万光年より長く、宇宙で最大の構造物と考えられています。現在の標準的な理解では、宇宙大規模構造の形成過程には、重力的にしか相互作用しない架空の物質(暗黒物質)の存在が必要と考えられています。暗黒物質は標準物理学に対応物がなく、その性質の解明は21世期の現代科学の一大目標です。2030年までに行われる精密観測により、宇宙大規模構造の統計的な性質が精度よく測定される見込みです。観測結果と直接比較できる理論モデルの構築は、暗黒物質と宇宙大規模構造の関連を精査する上で喫緊の課題となっています。本発表では、近年発展が続く深層学習を用いた宇宙大規模構造の生成モデルの事例をいくつか紹介し、どういう場面で天文学者・宇宙物理学者が深層学習を利用しているのかを概観します。その後、教師なし学習を使った我々の研究成果(arXiv:2310.17141)について取り上げます。我々の研究では、既存の深層学習生成モデルの多くが、訓練時に想定したシミュレーション体積より大きいデータを作ることができないという問題に着目します。この問題を解決するため、正規乱数による簡便な生成モデルにより大きい体積を確保し、小領域に分割してスタイル変換することで、短距離でのみ重要な重力による非線形効果を効率的に取り入れるアイデアに至り、実際に数値シミュレーションを使ってこのアイデアを検証しました。宇宙の領域では、コンピュータビジョンの界隈と比べて、訓練データの数は小さくなりがちです。そういう状況でも精度が出る深層学習モデルを構築するには、何らかのトリックが必要です。先行研究や我々の研究成果を通じて、そういったトリックの実例を紹介できればと思います。
# 第8回学習物理領域セミナー+第60回DLAP