父親がアフリカで動物カメラマンをしているダニエルが写真部を作り、部長のダニエルと部員たちであるスタッフがモデルとなるお客さんの写真を撮ってくれるという検証用イベント。2013年12月の1, 7, 8, 12, 14, 15, 21, 22, 23日に開催された。
モデルとなったお客さんはモデルの証となる札を首から下げていると部員たちが勝手に写真を撮ってくれる。13,15,16時には部長のダニエル自らが出向いてモデルの写真を撮ってくれる。念のため、ダニエルは偽物のカメラではなく本物のカメラで実際に撮影してくれる。ピアノを実際に弾けるくらいだからカメラも操作できる。
ただ、歩きながらファインダーを覗いたりライブビューを見たりするのは危ないからダメだぞ、ダニエル。アシスタントがくっついていてくれるのならば見ながらでもいいが、いないのならば何も見ずに撮るようにしないと。
検証用イベントでは撮られた写真を iPad で1枚選んでL版でプリントしてもらえる。その時にアンケートでフォトアルバムの値段がいくらだったら欲しいと思うか、などの設問があったので、そのようなサービスを始めようとしているのだろう。検証後にどのようなサービスになるかはまだ発表されていないので憶測ではあるが。
アンケートにあったフォトアルバムやデータCDなどのように割と自分で作れるものではなく、自分で作れないものが商品としてあればいいなとは思った。7年くらい前ではWebフォトサービスのマグカップに印刷してもらって郵送してもらうサービスが好評だったと聞いた。マグカップが好評だったが委託先がマグカップを廃止したので廃止にせざるえなかったようだ。今の時代なら携帯電話のケースなんてどうだろう。可能ならその場で印刷して手渡しできる形式で。携帯電話のケースは原価が安い割に種類が多くて在庫の関係か小売価格が高い。個別に印刷すれば在庫なんて関係がないし、オーダーメイドの印刷なので、市販の携帯電話ケースよりも高い値段設定にできる。印刷先となる無地のケースは在庫の恐れがあるので iPhone くらいしか事実上提供できないのが残念か。そもそも携帯電話ケースに印刷できるシステムが外販されているのか知らんけど。
部長のダニエルはニコン COOLPIX P520 を、部員の多くは富士フイルム FinePix HS50EXR を使っていた。どちらも超高倍率ズームを売りにした製品。超望遠域が必要となる場面があまりない屋内のピューロランドでこの機材の選定した理由は謎。超高倍率ズームが売りなのに、部長のダニエルはワイ端を使っているところしか見なかったし、部員も部長からワイ端のみを使えと指示されていたらしい。
白トナカイはニコンの D40 や D600 を使っていた模様。
撮影された写真は FlashAir で集められ、写っているモデルごとに振り分けを行う。基本はモデルが首から下げている三色のカラーバーコードで人を機械的に区別する。だが機械的な判別はうまくいかないことがほとんどのようで、その場合には人手でモデルを区別してフォルダわけしていた。
12月12日まではバーコードは以下の写真で札の下部にある「専属モデル」の文字の周りの枠であった。あまりにも精度が良くなかったためか12月14日以降はバーコードが札全体に印刷されるようになり、あからさまなバーコードとなった。
実はこの三色のカラーバーコードはマイメロードドライブの車体にも印刷されている。マイメロードドライブは富士フイルムイメージングシステムズ株式会社が技術提供をしていて、このダニエル写真部で部員が使っている機材も富士フイルムなので、バーコードは富士フイルムの技術なのだろうか。カラーバーコード自体がいろいろと乱立しているのでようわからんが。そういえばマイメロードドライブで使われているカメラの機種は外からは確認できないが、レンズには FUJINON ZOOM LENS 14.3x OPTICAL f=7.1-101.5mm 1:2.8-5.3 φ67mm と書かれているので FinePix S200EXR と思われる。超高倍率ではないが、これも高倍率ズームの機種。位置も角度も画角も固定のカメラなのに。
同伴者では撮れない生き生きとした被写体の表情を捕えてほしい。いわゆる記念写真のような写真はグリーティングだったり写真撮影付きのアトラクションでいくらでも撮れる。そのような記念写真というのはどうにも自然な表情ではなく生き生きとしていないことが多い。撮られるのが上手な人は別として、たいていの人はカメラを向けられると表情が硬くなってしまうもの。
多くの人でも自然な生き生きとした表情が出るのは、グリーティングでの記念撮影の前後におけるお客さんとキャラクターが会話をしたりアイコンタクトをしたりする場面だったり、パレードの最後でのハイタッチの場面だったり。今ならば ARIGATO EVERYONE で一緒に踊るところもそうだろう。ただこれらの場面はどれも位置的に同伴者が撮影するのは困難である。また位置的に撮れたとしても被写体が動くので、高性能機材と熟練が必要となる。
確か半年くらい前だっただろうか。自分以上に、単純に期間でいうと3倍近く、濃度でいえば比較にならないほど、キャラクターにのめりこんでいる人とひたすらビールを飲みながら、単なる記念撮影ではない自然な表情を捕えた写真を提供するにはどうしたらよいかと語り合ったことがあった。その時に題材にしたのがちょうど1年前となる2012年12月7日の無料開放日におけるパレード後ハイタッチの以下の写真でぼかしを入れていない版だった。
この場面の何がもったいないかというと、この子供がすごくいい表情をしているのにその表情は親からは見えない。同様にして親の表情も子供からは見えない。この二人の良い表情はラブラやゲストコントロールからは見えているが、それをこの親子に伝えることはできない。
写真部の人には同伴者が撮れないような自然な表情を捉えて、撮られた人が「あの楽しかった時はこんなうれしそうな表情をしていたのか、また遊びに行きたいな」と思えるような写真を撮ってほしい。部員の中には記念写真的な写真ではない写真も撮る人もいたので、ぜひともそっちの方向に。記念写真なんて部員がいなくても撮れるのだから。
自分が検証イベントに参加させてもらった中で、おっこれは、と思える写真は2つあった。1つはダニエルが自分にポーズの指定をしている場面を横から撮ったもの。ダニエルの指示に対して自分がこういうポーズでいいかと尋ねているところで自然な表情を捕えていたからだ。もう1つは、パレード中で子供たちが一緒に踊っている以下の写真を自分が撮っているところを後ろから気付かれずに撮影していたもの。どちらをプリントしてもらうか悩んだが、後者のはメルヘンシアター前ゆえの暗所で、カメラの性能および設定不備によりすごく残念な画質だったため、前者をプリントしてもらった。
同伴者が撮りにくい写真は先に3つ例を挙げたが、それ以外だとお客さんがキャラクターと一緒に歩いているところを遠距離から撮影するのもよい。部長と部員が使っている機材の売りである超高倍率ズームも生かせる。ダニエルの父親はアフリカで動物カメラマンをしているので、超望遠を使っているだろうし。超がつくほどの望遠ではないが望遠の例としては11月末に4階で子供を振り切るような速度で猛ダッシュするガーネットを追いかける子供達とか。
近い被写体を広角で撮影するのと、遠距離から望遠で撮影するのでは、被写体が同じ大きさで撮影したとしても別物ですからね。同伴者が撮る写真では望遠を使う機会がめったにないので、部員にはせっかくの望遠域を活かして同伴者が撮れないものを撮ってほしい。
そういえば写真部がふわふわと同時期だったらよかった。エンターテイメントホールなら明るさが十分にあるし、キャラクターと子供が一緒に遊んでいるので自然な表情がたくさんある。首から下げるバーコードは危ないので、服に張り付けるタイプにする必要があるだろうけど。
この検証イベントでは15時からダニエル部長によるモデル撮影が行われるため、土曜15時の館外グリーティングはダニエル以外のキャラクターが代理を務めていた。土曜日にダニエル写真部が出動した回数は3回で、それぞれクリリン、ばつ丸、もんきちであった。
ダニエル以外のキャラクターが館外グリーティングに出てくることはあまりなく、しかも今回の人選は好き勝手にふるまうキャラたちなので見ていて楽しい。
7日のクリリンは自転車に乗ろうとしたり。
14日には、エサをやらないでください、の多摩市の看板の前でくつろぐばつ丸。
そういえば、この日はハローキティストリートを散歩する犬が4匹ほどいたが、そのいずれもキティにはほえないのに、ばつ丸にはほえまくっていた。ばつ丸は愛犬ならぬ愛ワニのポチを飼っているのに。
21日のもんきちはチャームポイントのお尻で。手をつないでいる子供達の全身も収まればよかったかな。ノーファインダーだから仕方ないか。ダニエルよ、歩きながら撮影するときはこのようにしてファインダーを覗かずに撮るんだぞ。