スタックチャンはWindows11、MacOS、Linuxで開発ができます。Windows 11の場合はWSL2を使った環境構築手順を参照してください。ここでは、MacOS/Linuxでの開発環境の方法を示します。
- ホストPC
- Linux(Ubuntu22.04 or Ubuntu24.04)でテスト済み
- MacOS(Sonoma 14 Appleシリコン)でテスト済み
- スタックチャン アールティver. または その互換品
- USB type-Cケーブル
- 事前にインストールしておくアプリ
- cmake
- git
- Node.js
- cherrup_ble_liteのmodに関しては、新しいNode.jsに対応していないためV18.x.xを使用する必要があります。
- その他のmodはv22.8.xで動作することは確認しています。
- Python3.12で動作確認ができています。(macOSはbrewでインストールするのではなくhttps://www.python.orgからダウンロードしインストールしてください。)
- xcode-select(macOSのみ)
$ git clone https://github.com/rt-net/stack-chan.git
$ cd stack-chan/firmware
$ npm install
ホストPCでModdableSDKと ESP-IDFをインストールします。 次の2通りの方法があります。
- xs-dev(CLI)を使う(推奨)
- 手動でセットアップする
スタックチャンはセットアップ手順をnpmスクリプト化しています。
stack-chan/firmware
ディレクトリで次のコマンドを実行します。
以下に示す1つ目のコマンドの実行直後、Ubuntuに設定したパスワードの入力が要求されますので入力してください。 パスワード入力後、一定時間は同様のコマンドを実行してもパスワードは要求されません。
2つ目のコマンドでは、再度パスワードが要求されない内に実行してください。 もし、何らかの理由で1つめのコマンド実行から時間がかかってしまった場合は1つ目のコマンドの実行からやり直してください。
$ sudo echo "emporary SuperUser Grant"
$ npm run setup
$ npm run setup -- --device=esp32
macOSの場合は、npm run setup -- --device=esp32のインストールの時、xcode-selectのバージョンが古いと"Error: Command failed with exit code 1: python3 -m pip install pyserial"で止まることがあります。その場合は、xcode-selectを手動で削除してから再度xcode-select(xcord-select –install)をインストールしてください。
xcode-selectの削除は"sudo rm -rf /Library/Developer/CommandLineTools"でできます。
内部でxs-dev
を使ってModdableSDKやESP-IDFのセットアップを自動化しています。
公式サイトの手順(英語)に従ってModdableSDKとESP-IDFをインストールします。 xs-dev(CLI)でうまくセットアップできない場合はこちらを行ってください。
- スタックチャン アールティver.では、Moddable SDK 4.9.5、ESP-IDF 5.3.0 での動作を想定しています。
- intel macはModdable SDK 4.7.0 + ESP-IDF 5.1.0 python3.9.0で動作することは確認しています。intel macで使用するには
firmware/package.json
の"setup": "xs-dev setup --target-branch 4.9.5"
を"setup": "xs-dev setup --target-branch 4.7.0"
にすることでインストールできますがサポート対象外になります。
次のコマンドを実行して、PSRAMの設定をします。
$ ./setting_scripts/unset_psram.sh
次のコマンドを実行し、Shellの設定ファイルにsource ~/.local/share/xs-dev-export.sh
を追加します。これにより、Shellの起動時に環境変数が設定されます。
$ ./setting_scripts/set_xs-dev_env.sh
ここまで完了したら、ターミナルを再起動してください。
npm run doctor
コマンドで環境のテストができます。
コマンドは、stack-chan/firmware
配下で実行する必要があります。
インストールに成功していれば次のようにModdable SDKのバージョンとして4.9.5が表示され、Supported target devicesにesp32が表示されます。
$ npm run doctor
> [email protected] doctor
> echo stack-chan environment info: && git rev-parse HEAD && git rev-parse --show-toplevel && xs-dev doctor
stack-chan environment info:
55d005ac9f0764a4ebc561b7d0a2a29a66ee5199
/home/ubuntu/stack-chan
xs-dev environment info:
CLI Version 0.32.3
OS Linux
Arch x64
Shell /bin/bash
NodeJS Version v22.8.0 (/home/ubuntu/.nvm/versions/node/22.8.0/bin/node)
Python Version 3.12.3 (/usr/bin/python)
Moddable SDK Version 4.9.5 (/home/ubuntu/.local/share/moddable)
Supported target devices lin, esp32
ESP32 IDF Directory /home/ubuntu/.local/share/esp32/esp-idf
grep CONFIG_SPIRAM= $MODDABLE/build/devices/esp32/targets/m5stack_cores3/sdkconfig/sdkconfig.defaults
コマンドでM5Stack CoreS3のPARAMの設定を確認できます。
設定が完了していれば、CONFIG_SPIRAM=n
と出力されます。
$ grep CONFIG_SPIRAM= $MODDABLE/build/devices/esp32/targets/m5stack_cores3/sdkconfig/sdkconfig.defaults
CONFIG_SPIRAM=n